アジアンタム・ブルー

前作、パイロットフイッシュでも感じたけれど、
村上春樹の雰囲気に似ていると気がします。
もちろん、これは私の感じかただろうけれど。

村上春樹が、現実的に、リアリスティックに
「せかちゅう」書いて、なおかつエロくしたら、
きっとこんな感じになるのだろうと思いました。


エロいのは、主人公がエロ本編集者だからしかたない気もしますが。

読む場合は、セットで読まれることをお勧めします。

情けないかもしれないけれど、デパートって落ち着くの。
ここにいれば、世間と決定的には離れ離れにならなくてすみそうな
気がするのよ。

生活に必要ないろいろなものを売っていて、
生活の匂いがある。そんなものがぎっしりとつみこまれたビルの
屋上にいれば、自分はまだ辛うじて社会とつながっているような
気持ちになれるの。(P71)

・・・この気持ち、すごくわかります。

どうしても引きこもりたくなるほど、落ち込んで、
それでも人とかかわりたいときには、
デパートの地下か、本屋に行くのが、
私のやりかた。

威勢のいい、物売りのセリフを聞いているうちに、
なんだかまだ、捨てたものでもないかもしれない。

そんな気がしたりします。


デパチカ、買い占めたいなぁ。